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下の句50音順にたどる百人一首 No.61 ひとづ

百人一首
07 /27 2019
No.61(No63)
下の句
ひとづ・てならでいふよしもがな
(人づてならで 言ふよしもがな)

上の句
いまは・ただおもひたえなむとばかりを
(今はただ 思ひ絶えなむ とばかりを)


意味
恋路をせき止められた今となってはもう、あなたとの恋は思い切ってあきらめましょう。そういう私の思いを、人づてではなく直接お会いしてあなたにお伝えするすべがあればいいなあと、切に思っています。


出典
『後拾遺集』巻13恋3・750
「伊勢の斎宮わたりよりまかり上りて侍りける人に忍びて通ひける事をおほやけもきこしめして、守り女などつけさせ給ひて忍びにも通はずなりにければよみ侍りける」


作者
左京大夫雅道(藤原雅道)
992~1054 平安中・後期の公卿・歌人
中関白家伊周の息子。儀同三司母高階貴子は祖母にあたる。
父伊周の失脚で出世の望みを絶たれる。


備考
・「今はただ」は「今となってはもう」の意。

・「「思ひ絶え」は「思い切る」の意。

・「な」は完了の助動詞「ぬ」の未然形。「む」は意志の助動詞の終止形。

・「なら」は断定の助動詞「なり」の未然形。「で」は打消しの接続助詞。「人づてならで」で「人を介しての言葉ではなく、自分自ら直接に」の意。

・「よし」は「方法、手だて」の意。「もがな」は願望の意の終助詞。

・道雅と三条天皇の皇女、当子内親王との悲恋を嘆いた歌。事情は『栄華物語』の「玉のむらぎく」「ゆふしで」に語られている。

・藤原敦忠の「いかにしてかく思ふてふことわだに人づてならで君に語らむ」を本歌としている。



参考書籍
『百人一首一夕話 上・下』 尾崎雅嘉著 岩波文庫
『ビジュアル版 日本の古典に親しむ② 百人一首』 大岡信著 世界文化社
『別冊太陽 百人一首への招待』 吉海直人監修 平凡社
『解説 百人一首』 橋本武著 ちくま学芸文庫


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