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巡回健診診察マニュアル 40  たまに出会う現病歴・既往歴  線維筋痛症

医療
01 /05 2019
線維筋痛症 (Fibromyalgia. FM)


1.概念
・関節、筋肉、腱など身体の広範な部位に慢性の「痛み」と「こわばり」を主症状とするリウマチ関連疾患。

・診察所見、一般的な臨床検査成績に異常がなく、診断に特異的な検査はない。

・心因性リウマチ、非関節性リウマチ、軟部組織性リウマチ、結合組織炎、結合組織炎症候群などと呼ばれていたが、1990年アメリカリウマチ学会による病気の概念と定義、分類(診断)基準が提案された。

・患者数は一般人口当たり1.7%、約200万人と推計されている。

・男女比: 男:女=1:5  

・平均年齢 51.5±16.9(11~84)歳。年齢とともに増加し、55~65歳代にピークを認める。小児は全体の4.1%にみられる。


2.原因
・不明

・病気発病の素因をもった人に外傷、手術、ウイルス感染などの各種身体的要因や、精神的ストレスが加わることによって、痛み刺激の伝達路の過剰興奮と痛みを脳が認識した時に反応する痛みを抑える経路の機能不全と考えられている。

・家族内発症が見られるが、直接的な遺伝的関係は現時点ではないとされている。

・続発性の基礎疾患として、リウマチ性疾患が比較的多い。

・患者の痛みの理由が周囲にわかりにくいことから、しばしば怠け病や詐病と周囲に誤解されやすい。


3.症状
・中心症状は全身の広範な慢性疼痛と身体の一定の部位の圧痛。疼痛は身体の中心部に集中する傾向があり、全身性のこわばりをしばしば伴い、症状は朝に悪化するなど関節リウマチに類似する。

・日差・日内変動があり、しかも激しい運動や逆に不活動、あるいは睡眠不足、情緒的ストレス、天候などの外的要因によって悪化することが多い。

・多くの場合にさまざまな随伴症状を伴うことが知られている。
身体症状
微熱、疲労感、倦怠感、手指の腫脹、レイノー現象、寝汗、動悸、乾燥症状、呼吸困難、嚥下障害、間質性膀胱炎様症状、生理不順、月経困難症、光線過敏症、寒暖不耐症、低血圧、各種アレルギー症状、僧帽弁逸脱症など、
神経症状
四肢のしびれ、手指のふるえ、めまい、耳鳴り、難聴、視力障害
精神症状
抑うつ症状、不安感、焦燥感、睡眠障害(過眠、不眠)、集中力低下

・9割の患者で睡眠障害がみられると言われる


4.治療
・治療原則は不必要な治療をできるだけ排除し、患者・家族に病気を理解し、受容し、睡眠の調整、適正な有酸素運動を行い、医療側・家族や周囲が患者を支援すること。

・薬物療法:抗うつ薬、抗けいれん薬、オピオイド系薬剤

・認知行動療法や運動療法


5.予後
・慢性疾患として、線維筋痛症は長期にわたって持続し、回復が困難。

・本症が原因での死亡例の報告はない。


参考サイト
リウマチ情報センター
http://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/rm120/kouza/senikintsu.html


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