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仏像学習 53.国宝仏像各論20 薬師如来立像(唐招提寺金堂)

仏像
12 /08 2018
仏像学習 53.国宝仏像各論20 薬師如来立像(唐招提寺金堂)

所在:唐招提寺 金堂

指定:1952年

制作年:8世紀末~9世紀初

制作法:木心乾漆造り 漆箔

像高:336.5cm   

像容
・頭頂に肉髻の盛り上がりを表す。

・右手は胸の高さに構えて親指と人差し指を捻じる。左手は与願印を結ぶ。

・大衣を偏袒右肩に(左肩にのみつけ右肩をあらわに)着用し、その下には右肩を覆う衣を着けた如来相。

・額の広い伏し目がちの相好。

・衣の襞を両脚間にY字型に集め、両太腿の肉付けを強調している。

・二重円相の光背を負い蓮華座に立つ。

・薬壺を持たない。

備考
・木心乾漆造り:像のだいたいの形を木彫りで整え、その表面に乾漆を盛り上げて細部の造形を施す。

・1972年の修理の際に、左掌の中央部の乾漆の層から「和同開珎」「隆平永宝」「万年通宝」格1枚の銅銭が発見された。上を覆っていた乾漆は当初のものとみられるので、これらの銅銭は造像時に納められたと考えられる。最も新しい「隆平永宝」の鋳銭の詔が出されたのが796年のため、この像の造立はそれ以後と考えられる。

・法隆寺西院金堂の薬師如来坐像、薬師寺金堂の薬師如来坐像など飛鳥時代から奈良時代にかけての古式の薬師像には薬壺を持たない例がある。


唐招提寺ホームページ
http://www.toshodaiji.jp/about_kondoh.html


参考書籍
週刊朝日百科 日本の国宝006 1997年


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