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巡回健診診察マニュアル 18 高血圧に対するコメント

医療
06 /21 2017
健診の診察では、通常受診者は当日の血圧測定を終えています。また。受診票には毎年受診している人であれば前回、前々回の測定結果も印刷されています。

ドクターのなかには、聴診のみ行い特にコメントもなく診察を終了する人もいますが、多くは当日の血圧を確認し、基準値を超えている場合は、コメントをします。

その際、特に高い値の場合、受診者のことを思うあまり、叱責するように強い口調で治療を促すドクターもいます。

それはそれでいいと思いますが、私は、受診者に気持ちよく(不快にならずに)帰っていただくことを第一に考えているので、以下のような対応をしています。

ⅰ)血圧治療中の人の場合
 ①当日の血圧が正常の場合⇒「血圧はコントロール良好のようですね。治療を続けてください。」
 ②当日の血圧が高い場合⇒まず普段の測定値を尋ねます。
  a)普段が正常の場合⇒「普段はコントロール良好のようですね。健診の時には皆さん高い値が出がちですからね。(前回の値が正常なら)前回は確かに正常でしたね。」
  b)普段も高い場合⇒「普段も少し高いのですね。それでは主治医の先生と相談しながら治療を続けてください。」

ⅱ)血圧未治療で当日の血圧が高い場合
 ①普段血圧測定をしていない場合⇒「普段は正常かもしれませんから、まずは普段から血圧を測定してみましょう。普段も高いようならかかりつけの先生に相談してみてください。」
 ②普段は正常の場合⇒「今日はたまたま高かったのかもしれませんね。これからも血圧チェックは続けてください。」
 ③普段も高い場合⇒「それでは、まず塩分控えめの食事に少しづつ慣れていきましょう。適度な運動も行って、それでも改善が見られない場合にはかかりつけの先生に相談してみてください。」

*普段の血圧値を尋ねても本当の値を答えてくれるとは限りません。普段も高くても、低い数値を答える人もいますが、確かめようがありませんので、本当の値を答えてくれているという前提で対応します。間違っても「普段も高いはずだ」と決めつけて話をしないことが大切です。

*食事・運動療法や病院受診を勧める際、強く言ってもソフトに言っても、実行する人はするし、しない人はしない、というのが一般的傾向です。何事も本人がその気になることが重要ですが、周りからの意見はその動機付けの要因としては極めて弱いものです。それならば、強く言って不快にさせるよりは、他のサービス業同様、気持ちよく帰っていただくことに配慮すべきと考えます。
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