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対訳『古事記伝』 16

本居宣長
05 /25 2020
76. 次に「故曰(カレイハク)開闢之時(アメツチノハジメノトキ)、洲壤浮漂(クニツチタダヨヒテ)、譬猶游魚之浮水上也(ウヲノミヅニウカベルガゴトクナリキ)云々」とある、

訳:次に「言い伝えによると、天地が初めて出来上がった時、国の土台となる大地は浮遊して、まるで魚が水の上に浮かんでいるような状態であった云々」と記述されている。


77.是ぞ實(マコト)の上ツ代の傳説(ツタヘゴト)には有ける、

訳:この部分こそ真に上代の言い伝えの内容である。


78.「故曰」とあるにて、それより上は、新たに加へられたる、潤色(カザリ)の文なること知られたり、

訳:「故曰(カレイハク)」とあることから、それより前の部分は、新たに加えられた、作為のある文であることが見てとれる。


79.若シ然らずは、此ノ二字は何の意ぞや、

訳:もしそうでなければ、この「故曰」の二字はどういう意味で書かれたというのだろうか。


80.初(ハジメ)の説は、其ノ趣すべてこざかしく、疑もなき漢意にして、さらにさらに皇国の上ツ代の意に非ず、

訳:この部分の前の言説は、その趣がすべて小賢しく、疑いもなく中国的趣向であって、我が国の上代のことを表すものではない。



参考書籍
『本居宣長全集』第九巻 筑摩書房 1966年
『古事記注釈 第一巻』 西郷信綱 著 ちくま学芸文庫 2005年
『本居宣長『古事記伝』を読む』Ⅰ~Ⅳ 2010年
『新版古事記』 中村啓信 訳注 KADOKAWA 2014年
『改訂増補 古文解釈のため国文法入門』 松尾聰 著 2019年


参考サイト
雲の筏:http://kumoi1.web.fc2.com/CCP052.html

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