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巡回健診診察マニュアル 134 最近既往歴で見た疾患 心室中隔欠損を伴わない肺動脈閉鎖症

医療
02 /28 2023
心室中隔欠損を伴わない肺動脈閉鎖症(Pulmonary atresia with intact ventricular septum : PA/IVS) 指定難病213

1.概念
心室中隔欠損を伴わず、肺動脈弁、肺動脈弁下、または肺動脈弁上で閉鎖している疾患。
重症肺動脈狭窄と同様に右室低形成を伴うことが多い(右室低形成症候群)。
生存には心房間交通が必須で右房血は左房へ迂回する。
肺血流は動脈管に依存している。
右室と冠動脈が交通している類洞交通を認めることがある。
類洞交通に伴って、冠動脈が狭窄したり途中で途絶していることがあり、その場合、冠動脈血流は高い右室圧に依存していることがある。

新生児心疾患の1~3%で、生後1週間以内発症の心疾患では10%を占める。
その他の心奇形や心外奇形の合併は少ない。


2.原因
先天異常。
原始心筒の心ループ成熟において、房室弁と洞部中隔が心房中隔と整列する過程の異常等、幾つかの心ループ成熟過程異常が考えられているが、その心臓発生異常の起因となる原因は不明。


3.症状
生後まもなくからチアノーゼが出現。
動脈管の自然閉鎖に伴いチアノーゼは増強する。


4.検査
・心エコー所見
純型肺動脈閉鎖では心エコーでは四腔断面で、左室はほぼ正常かやや大きく、右室は小さい。
肺動脈は細く、閉鎖状態は漏斗部閉鎖か弁性閉鎖となる。
肺血流は大動脈から動脈管を通してしか供給されず、その血流を認める。
心房中隔による心房間血流は必要で右左短絡となる。

・胸部X線
肺動脈が細く左側第2弓は陥凹。
Ebstein奇形を伴うと三尖弁逆流による右房拡大で心拡大を呈する。

・心電図
右軸偏位ないし正常軸で、左室肥大所見。

・心臓カテーテル ・造影検査
造影で、右室は小さく、肺動脈弁は閉鎖。
右室収縮期圧はほとんどの例で左室圧より高い。
右室造影で右室の形態と容積、類洞交通の有無と形態(右室依存性冠循環の診断)、三尖弁閉鎖不全の程度がわかる。


5.治療
・内科的治療
生直後はプロスタグランジンE1にて動脈管関存を維持する。
まれに心房間交通が不良で心不全が高度な場合に心房中隔裂開術BASが実施されることがある。
右室の解剖で治療方針が異なる。
一般的に右室は小さいことがほとんどである。
右室は小さいものの流入部、洞部、流出路がそろっていて、肺動脈弁が弁性閉鎖で、将来右室の大きさが正常化する可能性がある場合には、カテーテルにより、弁穿通術を施行し、その後肺動脈弁をバルーン拡大術する。
類洞交通と右室依存性冠循環が存在すれば、肺動脈弁拡大はできない。

・外科的治療
プロスタグランジンE1による動脈管関存維持が長期にわたる場合、新生児期に体肺短絡術を施行することがある。
右室が比較的大きい場合は右室流出路拡大術が行われることがある。
最終的には2心室修復かFontan型手術かone and half手術が行われる。
Fontan型手術やone and half手術は1歳以降に行われる。
右室が小さくて、将来の右室成長が見込めない場合や、右室流出路が筋性閉鎖の場合には、Fontan手術をめざす。


6.予後
病型の重症度、合併する疾患、選択した治療により術後の注意点なども様々。
右心室の発育がよく冠動脈異常のないものでは、治療により血液循環は正常化し、正常児に近い発育発達が見込まれる。
冠動脈異常を伴うものでは、初期治療を乗り越えた後にも、胸痛、不整脈、狭心症のために、突然死を来しやすいといわれている。
右心室の発育が悪く、右心室を利用できない場合は、将来的にはFontan手術ができればチアノ-ゼのない状態で発育発達が可能。



参考サイト
・小児慢性特定疾病情報センター
https://www.shouman.jp/disease/details/04_32_040/

・難病情報センター
https://www.nanbyou.or.jp/entry/4483

・国立研究開発法人 国立循環器病院研究センター
https://www.ncvc.go.jp/hospital/section/ppc/pediatric_cardiovascular/tr18_pa-ivs/




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備忘録・雑記ラン
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『百人一首一夕話』私訳  陽成院 ③

百人一首
02 /27 2023
 親王たちは早い段階からこの流れにお気づきになり、基経公によく見られようとそれぞれ表面上繕い素晴らしい人物に見えようとされるけれども、基経公の目にはこれもだめあれもよくはお見えにならないと映っていたところ、仁明天皇の御子息で五十余歳におなりになる時康親王が、今式部卿上野大守の地位でひっそりとお過ごしになっている小松宮に参上して何気なくその姿を拝見したところ、敗れた御簾の内側で縁が擦り減った畳にいらっしゃり、髪も二股に分けたままで平服もお召しにならず、穏やかなお顔で基経公と対面され、「どうしてお立ち寄りになったのですか」とだけおっしゃるご様子がたいそう気高くていらっしゃるので、この方が天皇におなりになれば立派にお勤めになるだろうと考え、基経公は陽成天皇の現行の悪行を包み隠さず申し上げられ、天皇に即位されるべき旨をお勧めになると、小松宮は再三にわたってお断りになったけれども基経公が言葉を尽くしてお勧めになり、かつ事は急を要する旨も申し上げられると、それはどれ程先の事なのかお尋ねになり、基経公は時がたてばそれだけ事態は悪化するので明後日が日も良いので、その日とお考え下さいと申し上げ急いで小松殿を退出し、そのまま禁中に向かわれると、帝は今日もまた木の上に人を登らせて打ち殺すのを楽しまれ、笑っておられるのを見て情けないことだと思いながら、何気ない風を装って「最近帝はご退屈に思っておられると存じまして、競馬を催しますので、行幸なさってご覧になられてはいかがでしょう」と申し上げると、帝はもともと馬がお好きであるので、たいそうお喜びになり、それはいつのことかとお尋ねになったので、基経公が明後日を予定していると申し上げると、帝はお喜びになってその日をお待ちになった。


参考書籍
『百人一首一夕話 上・下』 尾崎雅嘉著 岩波文庫 1972年
『岩波古語辞典』 岩波書店 1974年
『改訂増補 古文解釈のため国文法入門』 松尾聰 著 2019年


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『サピエンス全史』を英語版で読むための単語帳(英検2級〜準1級レベル) 65 pp351〜355

単語帳
02 /26 2023
p351

・bog down in:~でにっちもさっちもいかなくなる

・lucrative:有利な、もうかる

・descriptive:記述的な

・prescriptive:規範的な

・proxy:代理、~に代わるもの

・affluence:豊富、富裕

・thriving:繫栄している

・inclucate:教え込む、説き聞かせる

・thrift:倹約


p352

・conversely:逆に

・perpetual:永続する

・an internal combustion engine:内燃機関

・foot the bill:勘定を受け持つ、~の責任を引き受ける

・frenziedly:狂ったように、熱狂した

・out of thin air:無から、何もないところから

・make-believe:見せかけの


Columbus Searches for an Investor


p353

・mercantile:商業の、商人の

・plunder:略奪

・shrewd:抜け目のない


p354

・hit the jackpot:大当たりをとる、大成功する

・reap:収穫する

・chancy:不確かな


p355

・limited liability joint-stock company:有限責任株式会社

・rickety:ぼろぼろの

・chunk:かなりの量

・burgher:市民

・mercenary army:傭兵部隊



使用書籍
・Sapiens: A Brief History of Humankind Yuval Noah Harari Vintage(Penguin Random House UK) 2015
・新英和中辞典 第5版  研究社 1985


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対訳『古事記伝』 108

本居宣長
02 /25 2023
536.其ノ中に萬葉の假字は、音訓まじはれるを、

訳:その中で『万葉集』の仮名は、音訓が混在しているが、

 
537.【但し萬葉の書法(カキザマ)は、まさしき假字の例には云ヒがたき事あり、

訳:【但し『万葉集』の書き方は、本当の仮字の例とは言い難い点がある。


538.なほ種々(クサグサ)あやしき書(カキ)ざま多ければなり、】

訳:まだいろいろと不思議なな書き方が多いからである。】
 


539.此記と書紀とは、音のみを取リて、訓を用ひたるは一ツもなし、

訳:『古事記』と『日本書紀』とは、音だけを取って、訓を用いたところが一つもない。


540.これぞ正(マサ)しき假字なりける、

訳:これこそ正しく仮名である。




参考書籍
『本居宣長全集』第九巻 筑摩書房 1966年
『岩波古語辞典』 岩波書店 1974年
『古事記注釈 第一巻』 西郷信綱 著 ちくま学芸文庫 2005年
『本居宣長『古事記伝』を読む』Ⅰ~Ⅳ 2010年
『新版古事記』 中村啓信 訳注 KADOKAWA 2014年 電子書籍版
『改訂増補 古文解釈のため国文法入門』 松尾聰 著 2019年
『日本書紀上・下』 井上光貞監訳 2020年 電子書籍版



参考サイト
雲の筏:http://kumoi1.web.fc2.com/CCP057.html


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文学作品最初と最後の一文  梶井基次郎 ②

最初と最後の一文
02 /24 2023
6.『過古』(1926年)
最初の一文:「母親がランプを消して出て来るのを、子供達は父親や祖母と共に、戸外で待っていた。」
最後の一文:「そのままの普段着で両親の家へ、急行に乗って、と彼は涙の中に決心していた。」


7.『雪後』(1926年)
最初の一文:「行一が大学へ残るべきか、それとも就職すべきか迷っていたとき、彼に研究を続けてゆく願いと、生活の保証と、その二つが不充分ながら叶えられる位置を与えてくれたのは、彼の師事していた教授であった。」
最後の一文:「買物があるという姑を八百屋の店に残して、彼は暗い星の冴えた小路へ急ぎ足で入った。」


8.『ある心の風景』(1926年)
最初の一文:「喬は彼の部屋の窓から寝静まった通りに凝視っていた。」
最後の一文:「「そとの虫のように……青い燐光を燃もやしながら……」」


9.『Kの昇天』(1926年)
最初の一文:「お手紙によりますと、あなたはK君の溺死できしについて、それが過失だったろうか、自殺だったろうか、自殺ならば、それが何に原因しているのだろう、あるいは不治の病をはかなんで死んだのではなかろうかと様さまに思い悩んでいられるようであります。」
最後の一文:「その時刻の激浪に形骸の翻弄を委ねたまま、K君の魂は月へ月へ、飛翔し去ったのであります。」


10.『冬の日』(1927年)
最初の一文:「季節は冬至に間もなかった。」
最後の一文:「知らない町の知らない町角で、堯の心はもう再び明るくはならなかった。」



参考書籍
『梶井基次郎全集』 筑摩学芸文庫 1986年


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『日本文学史序説』Paragraph Briefings 社会的背景 その4

加藤周一
02 /23 2023
⑯文学者が集団へ組み込まれる傾向は、日本文学の素材を限定した要因となった。平安時代の勅撰集に歌われたのは、四季と、恋と、旅で、春は花に秋は紅葉に集約され、月の歌は限りなく星の歌は極めて少ない。藤原期の物語は貴族社会の男女の感情世界を描くことに集中した(『今昔物語』の本朝部は偉大な例外である)。

⑰この事情は鎌倉時代から室町時代にかけても根本的には変わらなかった。連歌と能は、素材の面では宮廷文化を継承し、軍記物は武士の生活は描くが農民を含め民衆の生活は描かなかった。民衆の中の一人である役者のその場の即興に発した狂言だけは、武家の下僕や農夫や職人や、その女房たち、盲人や盗人や詐欺師までが登場し、唯一の例外である。

⑱徳川時代の社会では、階層とその役割の分化が進んだが、各階層の文化のなかでは、一時期の文学の素材が特別の範囲に限定される傾向が著しかった(洒落本・黄表紙・人情本の素材はほとんど遊里)。

⑲二十世紀前半の私小説では作家自身の日常生活そのものの他には何も書かなかった。その理由は、文学者が文壇に組み込まれていて、政治や企業や学問や工業生産や農村の現場をほとんどまったく知らなかったことにある。

⑳社会によく組み込まれた作家は、その社会の価値の体系を批判することも、批判を通じて超越することもできない。しかしあたえられた価値を前提としながら、感覚をとぎすまし、表現を洗練することはできた(清少納言)。



使用書籍
・『加藤周一著作集』巻4・巻5 平凡社 1979年



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『夕陽妄語』を読むために 「『敗戦日記』抄」

加藤周一
02 /22 2023
「『敗戦日記』抄」  2001.8.24

・渡辺一夫(1901~1975):日本のフランス文学者。東大教授。ラブレーを中心とするフランス16世紀文学の研究に業績をあげる一方、批評家としても活躍。主著『ラブレー研究序説』『フランスユマニスムの成立』。

・串田孫一(1915~2005):日本の詩人・哲学者・随筆家。東京帝大を卒業後パスカルの研究者として教鞭をとるかたわら、「歴程」などの詩誌で活躍。1958年には尾崎喜八らと山の文芸誌「アルプ」を創刊。著作は多岐にわたり、詩集・山岳紀行・哲学書など400冊を越える。

・二宮敬(1928〜2002):日本ののフランス文学者。西洋史学者二宮宏之の兄。東大教授。フランスのルネサンス文学および思想史の研究で知られた。



チェック内容
「一人でも多くの日本人が、この『日記』を読んで、その意見に同意することをではなく、その意見の存在を知るであろうことを願う。」



参考書籍
日本大百科全書 小学館
世界大百科事典 平凡社
デジタル大辞泉 小学館
ブリタニカ国際大百科事典 ブリタニカ・ジャパン
精選版 日本国語大辞典


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仏像学習 182 展覧会回顧 3 特別展 国宝 東寺 ―空海と仏像曼荼羅

仏像
02 /21 2023
特別展 国宝 東寺 ―空海と仏像曼荼羅

東京国立博物館 平成館
2019年3月26日~6月2日

1.兜跋毘沙門天立像 国宝 中国 唐時代 8世紀

2.地蔵菩薩立像 平安時代 9世紀

3.五大虚空蔵菩薩坐像 中国 唐時代 9世紀
 3-1 法界虚空蔵菩薩 
 3-2 宝光虚空蔵菩薩
 3-3 金剛虚空蔵菩薩
 3-4 蓮華虚空蔵菩薩
 3-5 業用虚空蔵菩薩

4.宝生如来坐像 江戸時代 1834年

5.阿弥陀如来坐像 江戸時代 1834年

6.不空成就如来坐像 江戸時代 1834年

7.阿閦如来坐像 江戸時代 1834年

8.金剛宝菩薩坐像 国宝 平安時代 839年

9.金剛法菩薩坐像 国宝 平安時代 839年

10.金剛業菩薩坐像 国宝 平安時代 839年

11.金剛薩埵菩薩坐像 国宝 平安時代 839年

12.降三世明王立像 国宝 平安時代 839年

13.軍荼利明王立像 国宝 平安時代 839年

14.大威徳明王騎牛像 国宝 平安時代 839年

15.金剛夜叉明王立像 国宝 平安時代 839年

16.持国天立像 国宝 平安時代 839年

17.増長天立像 国宝 平安時代 839年

18.帝釈天騎象像 国宝 平安時代 839年



参考文献
・『特別展 国宝 東寺 ―空海と仏像曼荼羅』図録 2019年 読売新聞社 NHK



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金子みすゞ私的鑑賞  127. 硝子

金子みすゞ
02 /20 2023
硝子  

思ひ出すのは雪の日に
落ちて砕けた窓硝子

あとで、あとでと思つてて
ひろはなかつた窓がらす

びつこの犬をみるたびに
もしやあの日の窓下を
とほりやせぬかと思つては
忘れられない、雪の日の
雪にひかつた窓がらす


『金子みすゞ全集』 Ⅰ 青い空 p133


3連9行
12 12 12 12 12 12 12 12 12


行動しなかったことに対する後悔はよくあるものです。

日々の生活でも何度もありますが、ほとんどのことは忘れてしまいます。

強い印象があっもの、後悔の強いものがいつまでも心の中に残ります。

犬がびっこになった原因が硝子を踏んだことであったかはわかりませんが、みすゞさんは、砕けた窓がらすを自分がすぐに拾わなかったためではないかと罪悪感を感じるタイプの人だったようです。

そういうタイプの人が多くあれかしと祈るばかりです。


この詩には句読点が一つも使用されていません。



名詞:   雪の日(2回)、 窓硝子(がらす)(3回)、 びつこ、 犬、 日、 窓下、 雪

形容詞:  (ー)

動詞: 落ちる、 砕ける、 思ふ(2回)、 ひろふ、 みる、 とほる、 忘れる、 ひかる



通算登場回数  
今回登場    雪(雪の日):7作目    
 
今回登場なし  (お)空(夕ぞら、青空、夜ぞら、夕やけ空):33作目    (お)海(外海内海):25作目   母さん(お母さま、母さま、かあさん、かあさま):19作目    青(青い、青む):19作目    赤(赤い、あかい):19作目   白(白い、しろい、眞白な):16作目    (お)舟・小舟・船・帆かけ舟:15作目  雲(雲間):12作目   お月さん(お月さま、月、月夜):11作目    (お)花:10作目   (お)星(さま):8作目    波:7作目    黒い:7作目   (お)魚(さかな):6作目(タイトルのみ1作)    (お)父さま(父さん):4作目    みどり(こみどり):4作目    お祖母さま:3作目 石ころ(石):3作目 紅い:2作目 紺:2作目   藍いろ:1作目   紫(むらさき):2作目   金:1作目   さくら:1作目  


参考書籍
『新装版 金子みすゞ全集Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ』 JULA出版局 1984年
『童謡詩人金子みすゞの生涯』 矢崎節夫 著 JULA出版局 1993年
『別冊太陽 生誕100年記念 金子みすゞ』 平凡社 2003年
『没後80年 金子みすゞ ~みんなちがって、みんないい。』 矢崎節夫 監修  JULA出版局 2010年
『金子みすゞ 魂の詩人』 増補新版 KAWADE夢ムック 文藝別冊 河出書房新社 2011年
『永遠の詩1 金子みすゞ』 矢崎説夫 選・鑑賞 小学館eBooks 2012年
『金子みすゞ作品鑑賞事典』 詩と詩論研究会編 勉誠出版 2014年



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各国個人的調査  フランス共和国

国情報
02 /19 2023
フランス共和国 ( 仏蘭西 )


0.国名・国旗      
国名
5世紀末にフランク王国を建てたフランク族の名に由来。フランク族はゲルマン人の一部族で、フランカという投槍を得意としたため「フランク族=投槍族」と呼ばれた。

国旗
比率 2:3 1794年制定

フランス革命のとき、革命軍が付けた帽章の色に由来する。
青・白・赤の三色旗(トリコロール)は「自由・平等・博愛」を表す。
最初は赤・白・青の順だったが、青が空を背景にすると見えにくいので、赤と青の順を変えた。


1.面積
54.4万㎢ (フランス国立統計経済研究所)


2.人口・人口密度
約6,790万人(2022年7月1日、フランス国立統計経済研究)

124.8人/㎢


3.首都
パリ


4.言語
フランス語


5.宗教
カトリック、イスラム教、プロテスタント、ユダヤ教等


6.略史
481:メロヴィング朝フランク王国
751:カロリング朝フランク王国
987:カペー朝フランス王国
1328:ヴァロワ朝フランス王国
1337〜1453:百年戦争
1589:ブルボン朝フランス王国
1792:ナポレオン帝政
1814:ブルボン朝復活
1830:七月革命 オルレアン朝
1848:ニ月革命 第二共和制
1852:ナポレオン三世 第二帝政
1870:第三共和制
1940:ヴィシー・フランス
1946:第四共和制
1958:第五共和制


7.通貨
ユーロ


8.政治
共和制

元首:大統領

議会:二院制


9.経済
自動車、化学、機械、食品、繊維、航空、原子力等。
農業は西欧最大の規模。工業においては自動車産業、宇宙・航空産業、原子力産業などの先端産業が発達。


10.世界遺産(49件)
文化遺産(42件)
・ヴェズレーの教会と丘(1979)
・シャルトル大聖堂(1979)
・モン・サン・ミシェルとその湾(1979)
・ヴェルサイユの宮殿と庭園(1979)
・ヴェゼール渓谷の先史的景観と装飾洞窟群(1979)
・フォントネーのシトー会修道院(1981)
・アルルのローマ遺跡およびロマネスク様式の遺跡(1981)
・アミアンの大聖堂(1981)
・フォンテーヌブロー宮殿(1981)
・オランジュの古代ローマ劇場、その周辺および凱旋門
・サン・サバン・シュル・ガルタンプ修道院(1983)
・ナンシーのスタニスラス広場、カリエール広場、アリアンス広場(1983)
・ポン・デュ・ガール(1985)
・ストラスブールのグラン・ディルとノイシュタット(1988)
・ランスのノートルダム大聖堂、サンレミ旧大修道院及びトー宮殿(1991)
・パリのセーヌ河岸(1991)
・ブールジュのサン・テティエンヌ大聖堂(1992)
・アヴィニョン歴史地区:法王庁、大司教座総体および、サン・ベネゼ橋(1995)
・ミディ運河(1996)
・カルカッソンヌの城塞都市(1997)
・フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路(1998)
・リヨン歴史地区(1998)
・フランスとベルギーの鐘楼群(1999)
・サン・テミリオン(1999)
・シュリー=シュル=ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷(2000)
・中世都市プロヴァン(2001)
・オーギュスト・ペレによって再建された都市ル・アーヴル(2005)
・月の港ボルドー(2007)
・ヴォーバンの城塞群(2008)
・サラン=レ=バンの大製塩所からアル=ケ=スナンの王立製塩所までの煎熬塩の生産(2009)
・アルビの司教都市(2010)
・コースとセヴェンヌ、地中海の農耕・牧畜の文化的景観(2011)
・アルプス山脈周辺の先史時代の杭上住居群(2011)
・ノール=パ・ド・カレーの鉱業盆地(2012)
・ショーヴェ=ポン・ダルク洞窟とも呼ばれるアルデシュ県ポン・ダルクの装飾洞窟(2014)
・シャンパーニュの丘陵・家屋・地下貯蔵庫群(2015)
・ブルゴーニュ地方のブドウ栽培地域クリマ(2015)
・ル・コルビュジエの建築作品―近代建築運動への顕著な貢献(2016)
・タプタプアテア(2017)
・ヴィシー、「ヨーロッパの偉大な温泉都市」(2021)
・ニース、リヴィエラの冬季保養都市(2021)
・コルドゥアン灯台(2021)

自然遺産(6件)
・ピアナのカランケ、ジロラータ湾、スカンドーラ自然保護区を含むポルト湾(1983)
・カルパティア山脈のブナ原生林とドイツの古代ブナ林群(2007)
・ニューカレドニアのラグーン:リーフの多様性とその生態系(2008)
・レユニオン島の尖峰群、圏谷群および絶壁群(2010)
・ピュイ山脈とリマーニュ断層の地殻変動地域(2018)
・フランス領南方地域の陸と海(2019)

複合遺産(1件)
・ピレネー山脈のモン・ペルデュ(1997)

ユネスコ
https://www.unesco.or.jp/activities/isan/worldheritagelist/europe_1/

Explore France
https://www.france.fr/ja/news/article/39922


11.その他
・国土は本土のほか、地中海に浮かぶコルシカ島、南アメリカ大陸北東のフランス領ギアナ、カリブ海のマルティニーク、グアドループ、インド洋のレユニオンといった4海外県、およびニューカレドニアやフランス領ポリネシアなどオセアニアの属領をも含む。



参考サイト
外務省:https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/france/data.html#section1


参考書籍
『国旗・国歌の世界地図』21世紀研究会編 文春新書 2008年
『今がわかる時代がわかる 世界地図 2016年版』 成美堂出版
『世界遺産大事典』上・下 マイナビ出版 2016年
『なるほど知図帳世界 2017』 昭文社
日本大百科全書 小学館
世界大百科事典 平凡社


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備忘録・雑記ラ強調文

Radiology2003

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