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下の句50音順でたどる百人一首  まとめ

百人一首
09 /30 2020
まとめ

No.1 (No.30) あか・つきばかりうきものはなし        ありあ・けのつれなくみえしわかれより
No.2 (No.71) あし・のまろやにあきかぜぞふく        ゆう・さればかどたのいなばおとづれて
No.3 (No.19) あはで・このよをすぐしてよとや        なにはが・たみじかきあしのふしのまも
No.4 (No.75) あはれ・ことしのあきもいぬめり        ちぎりお・きしさせもがつゆをいのちにて
No.5 (No.93) あまの・をぶねのつなでかなしも       よのなかは・つねにもがもななぎさこぐ
No.6 (No.39) あまり・てなどかひとのこひしき        あさぢ・ふのおののしのはらしのぶれど
No.7 (No.64) あら・はれわたるせぜのあじろぎ       あさぼらけう・じのかはぎりたえだえに
No.8 (No.21) あり・あけのつきをまちいでつるかな     いまこ・むといひしばかりにながつきの
No.9 (No.53) いか・にひさしきものとかはしる        なげき・つつひとりぬるよのあくるまは
No.10(No.78) いく・よねざめぬすまのせきもり      あはぢ・しまかよふちどりのなくこえに
No.11(No.70) いづ・こ(く)もおなじあきのゆうぐれ      さ・びしさにやどをたちいでてながむれば
No.12(No.27) いつ・みきとてかこひしかるらむ      みかの・はらわきてながるるいづみがは
No.13(No.58) いで・そよひとをわすれやはする      ありま・やまゐなのささはらかぜふけば
No.14(No.56) いまひとたびのあ・ふこともがな      あらざ・らむこのよのほかのおもひでに
No.15(No.26) いまひとたびのみ・ゆきまたなむ      おぐら・やまみねのもみぢばこころあらば
No.16(No.82) うき・にたへぬはなみだなりけり      おも・ひわびさてもいのちはあるものを
No.17(No.84) うし・とみしよぞいまはこひしき      ながら・へばまたこのごろやしのばれむ
No.18(No.29) おき・まどはせるしらぎくのはな      こころあ・てにをらばやをらむはつしもの
No.19(No.72) かけ・じやそでのぬれもこそすれ      おと・にきくたかしのはまのあだなみは
No.20(No.86) かこ・ちがほなるわがなみだかな      なげけ・とてつきやはものをおもはする
No.21(No.69) かた・ぶくまでのつきをみしかな      やす・らはでねなましものをさよふけて
No.22(No.67) かひ・なくたたむなこそをしけれ      はるの・よのゆめばかりなるたまくらに
No.23(No.17) から・くれなゐにみづくくるとは      ちは・やぶるかみよもきかずたつたがは
No.24(No.87) きり・たちのぼるあきのゆふぐれ      む・らさめのつゆもまだひぬまきのはに
No.25(No.48) くだ・けてものをおもふころかな      かぜを・いたみいわうつなみのおのれのみ
No.26(No.57) くもが・くれにしよはのつきかな      め・ぐりあひてみしやそれともわかぬまに
No.27(No.36) くもの・いづこにつきやどるらむ      なつ・のよはまだよひながらあけぬるを
No.28(No.76) くもゐ・にまがふおきつしらなみ      わたのはらこ・ぎいでてみればひさかたの
No.29(No.61) けふこ・このへににほひぬるかな      いに・しへのならのみやこのやへざくら
No.30(No.54) けふを・かぎりのいのちともがな      わすれ・じのゆくすえまではかたければ
No.31(No.68) こひし・かるべきよはのつきかな      こころに・もあらでうきよにながらへば
No.32(No.13) こひぞ・つもりてふちとなりぬる      つく・ばねのみねよりおつるみなのかわ
No.33(No.65) こひに・くちなむなこそをしけれ      うら・みわびほさぬそでだにあるものを
No.34(No.91) ころもか・たしきひとりかもねむ      きり・ぎりすなくやしもよのさむしろに
No.35(No.2)  ころもほ・すてふあまのかぐやま      はるす・ぎてなつきにけらししろたへの
No.36(No.5)  こゑ・きくときぞあきはかなしき      おく・やまにもみぢふみわけなくしかの
No.37(No.51) さ・しもしらじなもゆるおもひを      かく・とだにえやはいぶきのさしもぐさ
No.38(No.33) しづ・ごころなくはなのちるらむ      ひさ・かたのひかりのどけきはるのひに
No.39(No.33)  しづ・ごころなくはなのちるらむ      ひさ・かたのひかりのどけきはるのひに
No.40(No.10) しる・もしらぬもあふさかのせき      これ・やこのゆくもかへるもわかれては
No.41(No.6)   しろ・きをみればよぞふけにける      かさ・さぎのわたせるはしにおくしもの
No.42(No42) す・ゑのまつやまなみこさじとは      ちぎりき・なかたみにそでをしぼりつつ
No.43(No81) ただ・ありあけのつきぞのこれる      ほ・ととぎすなきつるかたをながむれば
No.44(No69) たつ・たのかわのにしきなりけり      あらし・ふくみむろのやまのもみぢばは
No.45(No37) つ・らぬきとめぬたまぞちりける      しら・つゆにかぜのふきしくあきののは
No.46(No73) と・やまのかすみたたずもあらなむ     たか・さごのをのへのさくらさきにけり
No.47(No50) ながく・もがなとおもひけるかな      きみがためを・しからざりしいのちさへ
No.48(No3)   ながな・がしよをひとりかもねむ      あし・ひきのやまどりのをのしだりをの
No.49(No32) ながれ・もあへぬもみぢなりけり      やまが・はにかぜのかけたるしがらみは
No.50(No55) なこ・そながれてなほきこえけれ      たき・のおとはたえてひさしくなりぬれど
No.51(No100) なほあ・まりあるむかしなりけり      もも・しきやふるきのきばのしのぶにも
No.52(No52) なほう・らめしきあさぼらけかな      あけ・ぬればくるるものとはしりながら
No.53(No90) ぬ・れにぞぬれしいろはかはらず     みせ・ばやなおじまのおあまのそでだにも
No.54(No85) ね・やのひまさへつれなかりけり      よも・すがらものおもふころはあけやらで
No.55(No74) はげ・しかれとはいのらぬものを      うか・りけるひとをはつせのやまおろし
No.56(No35) はなぞ・むかしのかににほひける      ひとは・いさこころもしらずふるさとは
No.57(No66) はなよ・りほかにしるひともなし      もろ・ともにあはれとおもへやまざくら
No.58(No92) ひとこそし・らねかわくまもなし      わがそ・ではしほひにみえぬおきのいしの
No.59(No47) ひとこそみ・えねあきはきにけり      やへ・むぐらしげれるやどのさびしきに
No.60(No41) ひとし・れずこそおもひそめしか      こひ・すてふわがなはまだきたちにけり
No.61(No63) ひとづ・てならでいふよしもがな      いまは・ただおもひたえなむとばかりを
No.62(No25) ひとにし・られでくるよしもがな      なにし・をはばあうさかやまのさねかづら
No.63(No11) ひとには・つげよあまのつりぶね      わたのはらや・そしまかけてこぎいでぬと
No.64(No38) ひとの・いのちのをしくもあるかな      わすら・るるみをばおもはずちかひてし
No.65(No28) ひとめ・もくさもかれぬとおもへば      やまざ・とはふゆぞさびしさまさりける
No.66(No44) ひとを・もみをもうらみざらまし      あふ・ことのたえてしなくはなかなかに
No.67(No49) ひる・はきえつつものをこそおもへ     みかき・もりえじのたくひのよるはもえ
No.68(No4)  ふじ・のたかねにゆきはふりつつ      たご・のうらにうちいでてみればしろたへの
No.69(No96) ふり・ゆくものはわがみなりけり      はなさ・そるあらしのにわのゆきならで
No.70(No94) ふる・さとさむくころもうつなり      みよ・しののやまのあきかぜさよふけて
No.71(No60) まだ・ふみもみずあまのはしだて     おほえ・やまいくののみちのとほければ
No.72(No16) まつと・しきかばいまかへりこむ      たち・わかれいなばのやまのみねにおふる
No.73(No34) まつも・むかしのともならなくに      たれ・をかもしるひとにせむたかさごの
No.74(No7)   みか・さのやまにいでしつきかも      あまの・はらふりさけみればかすがなる
No.75(No98) みそ・ぎぞなつのしるしなりける      かぜそ・よぐならのおがわのゆうぐれは
No.76(No14) みだれそ・めにしわれならなくに      みち・のくのしのぶもぢずりたれゆゑに
No.77(No80) みだれて・けさはものをこそおもへ    ながか・らむこころもしらずくろかみの
No.78(No45) みの・いたづらになりぬべきかな     あはれ・ともいふべきひとはおもほえで
No.79(No20) みをつくしても・あはむとぞおもふ     わび・ぬればいまはたおなじなにはなる
No.80(No88) みをつくしてや・こひわたるべき      なにはえ・のあしのかりねのひとよゆゑ
No.81(No43) むか・しはものをおもはざりけり      あひ・みてののちのこころにくらぶれば
No.82(No22) むべ・やまかぜをあらしといふらむ    ふ・くからにあきのくさきのしをるれば
No.83(No40) もの・やおもふとひとのとふまで      しの・ぶれどいろにいでにけりわがこひは
No.84(No24) もみ・ぢのにしきかみのまにまに     この・たびはぬさもとりあへずたむけやま
No.85(No79) もれ・いづるつきのかげのさやけさ    あきか・ぜにたなびくくものたえまより
No.86(No97) やく・やもしおのみもこがれつつ      こぬ・ひとをまつほのうらのゆうなぎに
No.87(No83) やま・のおくにもしかぞなくなる      よのなかよ・みちこそなけれおもひいる
No.88(No46) ゆく・へもしらぬこひのみちかな      ゆら・のとをわたるふなびとかぢをたえ
No.89(No18) ゆめ・のかよひぢひとめよくらむ      す・みのえのきしによるなみよるさへや
No.90(No31) よし・のののさとにふれるしらゆき     あわぼらけあ・りあけのつきとみるまでに
No.91(No62) よに・あふさかのせきはゆるさじ      よを・こめてとりのそらねははかるとも
No.92(No8) よをう・ぢやまとひとはいふなり      わがい・ほはみやこのたつみしかぞすむ
No.93(No99) よをお・もふゆゑにものおもふみは    ひとも・をしひともうらめしあぢきなく
No.94(No15) わがころもでに・ゆきはふりつつ     きみがためは・はるののにいでてわかなつむ
No.95(No1)   わがころもでは・つゆにぬれつつ     あきの・たのかりほのいほのとまをあらみ
No.96(No95) わがた・つそまにすみぞめのそで    おほけ・なくうきよのたみにおほふかな
No.97(No23) わがみひ・とつのあきにはあらねど   つき・みればちぢにものこそかなしけれ
No.98(No9)  わがみよ・にふるながめせしまに     はなの・いろはうつりにけりないたづらに
No.99(No77)  われ・てもすゑにあはむとぞおもふ    せ・をはやみいわにせかるるたきがわの
No.100(No12) を・とめのすがたしばしとどめむ      あまつ・かぜくものかよひぢふきとぢよ




参考書籍
『百人一首一夕話 上・下』 尾崎雅嘉著 岩波文庫
『ビジュアル版 日本の古典に親しむ② 百人一首』 大岡信著 世界文化社
『別冊太陽 百人一首への招待』 吉海直人監修 平凡社
『解説 百人一首』 橋本武著 ちくま学芸文庫


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『サピエンス全史』を英語版で読むための単語帳 2(p11~p20)

単語帳
09 /29 2020
Part One The Cognitive Revolution ②

p11

・supple:しなやかな

・fare:やっていく、暮らす

・colt:仔馬

・forage:食べ物を探し回る

・in tow:後ろに従えて

・womb:子宮

・glaze:釉薬をかける

・earthenware:土器、陶器

・kiln:炉、かま

・remould:再生する

・molten:(硬いものが)融けた

・furnace:炉、かまど

・predator:捕食動物

・subsist:食っていく


p12

・scoop:すくう

・stalk:忍び寄る

・carrion:死肉

・carnivore:肉食獣

・marrow:骨髄

・niche:適所

・devour:貪り食う

・scavenge:あさる

・leftover:残り物

・carcass:死体

・checks and balances:抑制と均衡

・wreak:(害などを)与える

・havoc:破壊、大混乱

・ascend:登る

・banana-republic:(経済・政情不安定な)中南米の小国の蔑称


p13

・underdog:犠牲者、負け犬


A Race of Cooks

・prowl:うろつく

・impassable:通り抜けられない

・barren:不毛の

・thicket:茂み、雑木林

・grassland:大草原

・teem:満ちる、富む

・staple:主要産物

・infest:寄生する

・carrion:腐肉

・suffice:十分である

・advent:出現


p14

・inadvertently:偶然に

・harness:動力に利用する


Our Brothers' Keepers

・archipelago:群島

・blip:レーダーの映像


p15

・morgue:資料

・infirm:弱い、虚弱な

・archetypical:典型的な

・brutish:野卑な、残酷な


p16

・incompatibility:両立しがたい、性格の不一致

・revulsion:反感

・genocide:大量虐殺


p17

・hinge:定まる

・reinforce:補強する


p18

p19

・merge:合併する

・band:集団

・proficient:熟練した

・multiply:増加する

・dwindle:次第に減少する

・prompt:刺激する


p20

・faith:信仰

・unfold:展開する

・righteous:正当な

・sprawl:ぶざまに広がる

・pitome:典型

・chasm:広く深い割れ目




使用書籍
・Sapiens: A Brief History of Humankind Yuval Noah Harari Vintage(Penguin Random House UK) 2015

・新英和中辞典 第5版  研究社 1985


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備忘録・雑記ラ

対訳『古事記伝』 26

本居宣長
09 /28 2020
126.續記には、古語の詔【いはゆる宣命なり、】と漢文の詔とを、別に載られたるを見るに、平城(ナラ)の御代に至リてすら、古語の詔ノ詞には、漢めきたることは、をさをさ見えざるを思へば、まして上ツ御代御代のは、おしはかられて、かの古語の詔詞の如くにて、なほ古ルかりけむを、此ノ書紀の詔詞どもは、さらに古ルめかしきことはなくて、ひたぶるに漢の意言(ココロコトバ)なるをや、

訳:『續日本記』には、古語の詔【いわゆる宣命のこと】と漢文の詔を、別に載せてあるのを見ると、奈良時代に至ってさえ、古語の詔の言葉には、中国的な表現は、決して見られないことから考えれば、それよりさらに古い時代の御代御代では、推し量ることができ、古語の詔の言葉と同じか、さらに古い言葉であろうものなのに、『日本書紀』に記された詔の言葉は、さほど古めかしいことがなく、ひたすら中国の意味・言葉なのである。


127.又神武ノ御巻に、天皇の大御言に、戦勝テ而無キハ驕ルコト者、良将ノ之行也とある、

訳:また神武巻の中に、天皇の御言葉として、「戦いに勝っておごることのないのは、良将のふるまいである。」とある。


128.大方如此(カクノゴト)く、さかしく漢めきたる語どもは、皆かざりと聞ゆ、

訳:大抵はこのように、小賢しく中国風の言葉は、すべて飾りの言葉であると思われる。


129.凡て言語は、其世世のふりふり有て、人のしわざ心ばへと、相協(カナ)へる物なるに、書紀の人の言語は、上ツ代のありさま、人の事態(シワザ)心ばへに、かなはざることの多かるは、漢文のかざりの過たる故なり、

訳:すべて言語は、その時代時代の風潮があって、人々の行動や思考の傾向と、相互に通じているものであるのに、『日本書紀』に登場する人の言語が、上代の有様や、人の行動や思考に、不釣り合いであることが多いのは、中国文の飾りの表現が過ぎているためである。


130.又同じ大御言とて、今我レハ是レ日ノ神ノ子孫ニシテ、而向テ日ニ征虜ヲ、此レ逆天ノ道ニ也、【此ノ御言、此記には、ただ、向テ日ニ而戦フコト不良とあり、】また頼テ以皇天ノ之威ニ、凶徒就戮ニ云々【不亦可乎といふまで、此文すべて漢意なり、】といひ、また獲罪ヲ於天ニ、などとある類の天は、もはら漢籍意(カラブミゴコロ)の天にして、古ヘノ意にそむけり、【天命天心天意天禄などあるたぐひみな同じ、】

訳:また同じ天皇の御言葉として、「いま私は日の神の子孫であるのに、日に向かって賊を討つことは天の道にそむいていた。」【この御言葉、『古事記』では、ただ「日に向かって戦うことは良くない」とある】、また「天神の神威をかりて、凶徒を誅戮することができた。」云々【「よいことではないか」というところまで、この文はすべて中国風である】と言い、さらにまた「天によって罪を受ける」などとある類の「天」は、もっぱら中国の文章で使われる意味合いの天であって、日本の古い文献の意味とは異なっている。【天命天心天意天禄などの類もみな同様である。




参考書籍
『本居宣長全集』第九巻 筑摩書房 1966年
『古事記注釈 第一巻』 西郷信綱 著 ちくま学芸文庫 2005年
『本居宣長『古事記伝』を読む』Ⅰ~Ⅳ 2010年
『新版古事記』 中村啓信 訳注 KADOKAWA 2014年
『改訂増補 古文解釈のため国文法入門』 松尾聰 著 2019年


参考サイト
雲の筏:http://kumoi1.web.fc2.com/CCP052.html


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備忘録・雑記ラ

文学作品最初と最後の一文 芥川龍之介 26

最初と最後の一文
09 /27 2020
126.『湖南の扇』(1925年12月?)
最初の一文:「広東に生まれた孫逸仙等を除けば、目ぼしい支那の革命家は、―黄興、蔡鍔、宋教仁等はいづれも湖南に生まれてゐる。」
最後の一文:「しかし僕の滞在費は―僕は未だに覚えてゐる、日本の金に換算すると、丁度十二円五十銭だつた。」


127.『年末の一日』(1925年4月)
最初の一文:「……僕は何でも雑木の生えた、寂しい崖の上を歩いて行つた。」
最後の一文:「僕はかう言ふ薄暗がりに中に妙な興奮を感じながら、まるで僕自身と闘ふやうに一心に箱車を押しつづけて行つた。……」


128.『カルメン』(1926年4月10日)
最初の一文:「革命前だつたか、革命後だつたか、―いや、あれは革命前ではない。」
最後の一文:「そこへ僕らの興奮とは全然つり合はない顔をした、頭の白い給仕が一人、静に鮭の皿を運んで来た。……」


129.『三つのなぜ』(1926年4月12日、1926年7月15日)
最初の一文:「ファウストは神に仕へてゐた。」
最後の一文:「鉛色の顔をしかめたまま、憂鬱に空を見上げた猿を。」


130.『春の夜』(1926年8月12日)
最初の一文:「これは近頃Nさんと云ふ看護婦に効いた話である。」
最後の一文:「Nさんは僕の予想したよりも遥かにさつぱりと返事をした。」



参考書籍
『芥川龍之介全集』第3巻  筑摩全集類聚 筑摩書房 1971年


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備忘録・雑記ラ

『夕陽妄語』を読むために 「シベリア虜囚から冷戦まで」

加藤周一
09 /26 2020
「シベリア虜囚から冷戦まで」 1996.6.19


・シベリア虜囚:1945年の第2次世界大戦終結時にソビエト連邦に降伏、または逮捕された日本人に対する、ソ連によるシベリアへの抑留・強制労働。抑留者の数は、日本政府の調べでは約 57万5000人。約5万5000人の死亡者を出したが、1950年4月までにほとんどの抑留者が帰国した。

・高杉一郎(1908~2008):日本の小説家・翻訳家。1944年応召、シベリアに4年間抑留され、1925年その体験記録「極光のかげに」を発表。その後は翻訳に力をいれ、エロシェンコの紹介で知られた。

・エロシェンコ(Vasilii Yakovlevich Eroshenko 1889~1952):ロシアの詩人・童話作家。若くして失明。1914年に来日して数年間滞在。その間、日本語とエスペラントで童話などを発表した。主な著作『夜明け前の歌』『人類のために』など。

・菅季治(かんすえはる 1917~1950):日本の哲学者。応召先の満州で敗戦をむかえ、ソ連に抑留される。収容所でロシア語の通訳を務める。帰国後在外同胞引き揚げ妨害問題で国会の喚問をうけ、共産主義に共鳴するものとして糾弾され、1950年鉄道自殺

・731部隊:既出(「戦後五十年決議」http://selfdevelopment578.blog.fc2.com/blog-entry-1090.html

・マーシャルプラン:第二次大戦後G=C=マーシャルの提案に基づき、1948年から1951年まで実施された、アメリカによる欧州経済の復興を目的とする援助計画。

・北大西洋条約:1949年ワシントン D.C.でベルギー・カナダ・デンマーク・フランス・アイスランド・イタリア・ルクセンブルク・オランダ・ノルウェー・ポルトガル・イギリスおよびアメリカの12ヵ国がソ連に対する集団安全保障を確保するため結んだ条約。現在の加盟国は19ヵ国。

・ネルー(Jawaharlar Nehru 1889~1964):インドの政治家。M・ガンジーの影響を受け、インド独立運動を促進。1947年インド独立後は初代首相となる。在任1947~1964年。中国の周恩来と「平和五原則」の共同声明を掲げ、また、アジアアフリカ会議を開催するなど、非同盟主義外交政策を展開。

・バンドン会議:1955年インドネシアのバンドンで開かれたアジア・アフリカの29か国による会議。反帝国主義・反植民地主義のもとに、民族独立・人種平等・世界平和・友好協力などをうたう平和十原則を決議。




参考書籍
日本大百科全書 小学館
世界大百科事典 平凡社
デジタル大辞泉 小学館
ブリタニカ国際大百科事典 ブリタニカ・ジャパン
精選版 日本国語大辞典


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備忘録・雑記ランキン

仏像学習 122. 国宝仏像各論89 雲中供養菩薩像(平等院)

仏像
09 /25 2020
仏像学習 122. 国宝仏像各論89 雲中供養菩薩像(平等院)


所在:鳳凰堂

指定:1955年

制作年:1053年

制作法:木造、漆箔、彩色、切金

像高:51躯 40.0~87.0cm


像容
・比丘(僧)形:5体  楽器を奏でる像:30体 舞う像:6体 その他:蓮華を持つ像、合掌する像



備考
・当初の数は不明。現在52体あるが国宝指定は51体


平等院
https://www.byodoin.or.jp/learn/sculpture/



参考書籍
週刊朝日百科 日本の国宝074 1998年


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備忘録・雑記ランキン

金子みすゞ私的鑑賞  71. お正月と月

金子みすゞ
09 /24 2020
71. お正月と月

お月さん、
なぜやせる。

かど松の
松の葉のよに
なぜ細る、

お正月くるに。



『金子みすゞ全集』 Ⅰ美しい町 p102


3連6行
5、5。 5 7 5、 8。 


お正月が来るのにお月さんはなぜ痩せていくのだろう、という内容から、お正月に近づくにつれ太るのが普通であるという意識が伺えます。

現代でも体重は夏に減って冬に増えるということが通念であるので、みすゞさんの生きた時代も同様だったということでしょうか。

「お月さん」が「やせる」、「細る」という擬人化もみすゞさんの詩では見慣れたものです。擬人化という技法と言うよりも、むしろみすゞさんにとっては周囲の物すべてが意志を持って動くものに見えていて、その見えたままを詩にしていただけではないかとさえ思わされてしまいます。


「まつの葉のよに」「細る」ということは、月齢26〜28日くらいでしょうか。




名詞:   お月さん、 かど松、 松、 葉、 お正月

形容詞:  (ー)

動詞: やせる、 細る、 くる



通算登場回数  
今回登場     お月さん:2作目    
 
今回登場なし   海(外海内海):20作目    (お)空(夕ぞら、青空):20作目   母さん(お母さま、母さま、かあさん、かあさま):14作目    赤(赤い):12作目   青(青い):12作目    白(白い、しろい、眞白な):10作目    (お)舟・小舟・船:7作目    花:7作目    雲:7作目   波:5作目    (お)星:5作目    みどり(こみどり):4作目    (お)魚:3作目(タイトルのみ1作)   (お)父さま(父さん):3作目    雪:3作目   黒い:3作目   石ころ(石):2作目 紅い:2作目 藍いろ:1作目   



参考書籍
『新装版 金子みすゞ全集Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ』 JULA出版局 1984年
『童謡詩人金子みすゞの生涯』 矢崎節夫 著 JULA出版局 1993年
『別冊太陽 生誕100年記念 金子みすゞ』 平凡社 2003年
『没後80年 金子みすゞ ~みんなちがって、みんないい。』 矢崎節夫 監修  JULA出版局 2010年
『金子みすゞ 魂の詩人』 増補新版 KAWADE夢ムック 文藝別冊 河出書房新社 2011年
『永遠の詩1 金子みすゞ』 矢崎説夫 選・鑑賞 小学館eBooks 2012年
『金子みすゞ作品鑑賞事典』 詩と詩論研究会編 勉誠出版 2014年



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巡回健診診察マニュアル 85 お薬手帳で時々見る薬(高尿酸血症・痛風治療薬)

医療
09 /23 2020
薬効分類名
高尿酸血症・痛風治療薬ー尿アルカリ化薬ー


作用・特徴
・クエン酸回路によって代謝されて重炭酸イオンを生成し、体内で塩基として働き、尿や体液をアルカリ化する。


用法
・1日3回


併用禁忌
・ヘキサミン


商品名(一般名)/製造会社
1. ウラリット、ウラリット-U(クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム水和物)/ケミファ
添付文書
https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3949101A1149_1_03/

ジェネリック
ウタゲン、ウロアシス、クエンメット、トロノーム、ポトレンド



参考書籍
治療薬ハンドブック2020 じほう



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各国個人的調査  スイス連邦

国情報
09 /22 2020
スイス連邦( 瑞西、瑞士 )


0.国名・国旗
国名
13世紀末に同盟を結んで独立闘争を始めた3つの小国(ウリ、シュビーツ、ウンターバルデン)の1つ「シュビーツ」に由来。

国旗
比率 1:1 1848年制定

1240年スイス連邦建国当時の3州の1つシュビーツ州に、神聖ローマ帝国皇帝フレデリック2世が下賜したものをもとに制定。

赤:主権
白:キリスト教精神
を表す


1.面積
4.1万㎢ (九州とほぼ同じ)


2.人口・人口密度
854万人(2018年,スイス連邦統計庁)

208.3人/㎢


3.首都
ベルン


4.言語
独語(62.6%)、仏語(22.9%)、伊語(8.2%)、ロマンシュ語(0.5%)


5.宗教
カトリック38%、プロテスタント26%、その他キリスト教5%、イスラム教5%(2016年 スイス連邦統計庁)


6.略史
1291年:原始3州が既得権益であった自由と自治を守るため、誓約同盟を結成。
1499年:シュヴァーベン戦争で神聖ローマ帝国から実質的に独立。
1648年:ヴェストファーレン条約により正式に神聖ローマ帝国から独立。
1815年:ウイーン会議で「永世中立国」が認められる。
2002年:190番目の国連加盟国となる。



7.通貨
スイスフラン


8.政治
連邦共和制(20の州(カントン)及び6の準州により構成される)

元首:大統領(内閣全体が集団的な国家元首であり、大統領はその中の第一人者)

議会:ニ院制


9.経済
機械・機器、金融、食品、製薬、観光、農業


10.世界遺産(12件)
文化遺産(9件)
・ザンクト・ガレンの修道院(1983)
ヨーロッパに名をはせた知の殿堂
http://whc.unesco.org/ja/list/268#top

・ベルン旧市街(1983)
森の中にできた石造りの街
http://whc.unesco.org/ja/list/267#top

・ミュスタイルのベネディクト会聖ヨハネ修道院(1983)
聖なるフレスコ画で埋め尽くされた修道院
http://whc.unesco.org/ja/list/269#top

・ベリンツォーナ旧市街にある3つの城、要塞および城壁(2000)
要塞都市の岩山にそびえる中世の3つの城塞
http://whc.unesco.org/ja/list/884#top

・ラヴォー地区の葡萄畑(2007)
千年の時を刻むブドウの段々畑
http://whc.unesco.org/ja/list/1243#top

・レーティシュ鉄道アルブナ線・ベルニナ線と周辺の景観(2008)
アルプス山脈を越える高山鉄道
http://whc.unesco.org/ja/list/1276#top

・ラ・ショー-ド-フォン/ル・ロクル、時計製造の町(2009)
時計製造に特化した工業都市
http://whc.unesco.org/ja/list/1302#top

・アルプス山系の先史時代杭上住居跡群(2011)
6か国にまたがる先史時代の多様な遺跡群
http://whc.unesco.org/ja/list/1363#top

・ル・コルビュジエの建築作品‐近代建築運動への顕著な貢献(2016)
7ヵ国17の資産からなる革新的な新しい建築言語を創案した証
http://whc.unesco.org/ja/list/1321#top


自然遺産(3件)
・スイス・アルプス ユングフラウ-アレッチュ(2001、2007)
ヨーロッパ最大の氷河が横たわるアルプスの秘境
http://whc.unesco.org/ja/list/1037#top

・サン・ジョルジオ山(2003、2010)
希少な化石が出土する小山
http://whc.unesco.org/ja/list/1090#top

・スイスのサルドーナ地殻変動地帯(2008)
アルプスの造山活動における貴重な証拠
http://whc.unesco.org/ja/list/1179#top



11.その他
・正式名称は4種の公用語(ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語)で定められているが、硬貨や切手などのように4種を併記する余裕がない場合、単独で使用することが許されるラテン語の国名(Helvetia、ヘルヴェティア共和国)が定められている。



参考サイト
外務省:https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/switzerland/data.html#section1



参考書籍
『国旗・国歌の世界地図』21世紀研究会編 文春新書 2008年
『今がわかる時代がわかる 世界地図 2016年版』 成美堂出版
『世界遺産大事典』上・下 マイナビ出版 2016年
『なるほど知図帳世界 2017』 昭文社
日本大百科全書 小学館
世界大百科事典 平凡社


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著者自身による書中評 および 私のこの一文

書評
09 /21 2020
『植物たちの戦争 病原体との5億年サバイバルレース』
日本植物病理学会 編著  ブルーバックス 2019年 電子書籍版


・「本書のタイトルは「植物たちの戦争」という、やや物騒なものです。日の光を浴びて穏やかに暮らしているように見える植物の印象からは、縁遠いものに感じますが、油断すれば、すかさず侵入してくる無数の微生物たちと、植物は日々「戦争」をしています。」1.7%


・「本書ではこんな植物と病原微生物との戦いを、最新の研究成果をふんだんに織り込んで、その分子基盤に至るまで詳しく紹介しています。」2.4%


・「本書の執筆者は、日本植物病理学会という植物の病気を取り扱う学術団体に属す、一線の研究者たちです。」2.4%


・「本書を手に取って頂ければ、病気を防ぐためにさまざまな工夫を凝らす植物たちの意外な側面や、感染を成功させるためにあの手この手を使う微生物たちの進化の不思議さを、きっと感じて頂けることと思います。」2.5%


・「「今、植物病理学に秘められた学問的な面白さを、一般の人々や高校生、大学生の読者にわかりやすく伝える書物を作るための機が熟しているのでは」と、学会会場のロビーで話が弾みました。」96.3%




・・・私のこの一文・・・
「植物の病原体に際立って特徴的なこととしては、糸状菌によって起こる病気が大部分であることです。」10.1%



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Radiology2003

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