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文学作品最初と最後の一文 芥川龍之介 19

最初と最後の一文
07 /01 2020
91.『お富の貞操』(1922年8月)
最初の一文:「明治元年五月十四日の午(ひる)過ぎだつた。」
最後の一文:「活き活きと、嬉しさうに。………」


92.『おぎん』(1922年8月)
最初の一文:「元和か、寛永か、兎に角遠い昔である。」
最後の一文:「これもさう無性に喜ぶ程、悪魔の成功だつたかどうか、作者は甚だ懐疑的である。」


93.『百合』(1922年9月)
最初の一文:「「良平は或雑誌社に校正の朱筆を握つてゐる。」
最後の一文:「さうすればあいつも悄気るのに違ひない。………」


94.『三つの宝』(1922年12月)
最初の一文:「森の中、三人の盗人が宝を争つてゐる。」
最後の一文:「唯我我はその世界へ、勇ましい一隊の兵卒のやうに、進んでいく事を知つてゐるだけです。」


95.『雛』(1923年2月)
最初の一文:「これは或老女の話である。」
最後の一文:「今はこの話に出て来る雛も、鉛の兵隊やゴムの人形と一つ玩具箱に投げこまれながら、同じ憂きめを見てゐるのかも知れない。」



参考書籍
『芥川龍之介全集』第3巻  筑摩全集類聚 筑摩書房 1971年


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文学作品最初と最後の一文 芥川龍之介 18

最初と最後の一文
06 /18 2020
86.『仙人』(1922年3月)
最初の一文:「皆さん。」
最後の一文:「何でも淀屋辰五郎は、この松の雪景色を眺める為に、四抱へにも余る大木をわざわざ庭へ引かせたさうです。」


87.『庭』(1922年6月)
最初の一文:「それはこの宿の本陣にあたる、中村と云ふ旧家の庭だつた。」
最後の一文:「三男の噂はだれも聞かない。」


88.『一夕話』(1922年6月)
最初の一文:「「何しろこの頃は油断がならない。」
最後の一文:「が、藤井は何時の間にか、円卓に首を垂らしたなり、気楽さうにぐつすり眠こんでゐた。」


89.『六の宮の姫君』(1922年7月)
最初の一文:「六の宮の姫君の父は、古い宮腹の生れだつた。」
最後の一文:「在俗の名は慶滋の保胤、世に内記の上人と云ふのは、空也上人の弟子の中にも、やん事ない高徳の沙門だつた。」


90.『魚河岸』(1922年7月)
最初の一文:「去年の春の夜、―と云つてもまだ風の寒い、月の冴えた夜の九時ごろ、保吉は三人の友だちと、魚河岸の往来を歩いてゐた。」
最後の一文:「―保吉は月明りを履(ふ)みながら、何時かそんな事を考へてゐた。」



参考書籍
『芥川龍之介全集』第3巻  筑摩全集類聚 筑摩書房 1971年


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文学作品最初と最後の一文 芥川龍之介 17

最初と最後の一文
06 /06 2020
81.『俊寛』(1921年12月)
最初の一文:「俊寛様の話ですか?」
最後の一文:「さう云ふ御話はこの外にも、まだいろいろ伺つてあるのですが、それは又何時か申し上げませう。」


82.『将軍』(1921年12月)
最初の一文:「明治三十七年十一月二十六日の未明だつた。」
最後の一文:「「又榲桲(マルメロ)が落ちなければ好いが、………」」


83.『神神の微笑』(1921年12月)
最初の一文:「或春の夕、Padre Organtinoはたつた一人、長いアビト(法衣)の裾をひきながら、南蛮寺の庭を歩いてゐた。」
最後の一文:「南蛮寺のウルガン伴天連!」


84.『トロツコ』(1922年2月)
最初の一文:「小田原熱海間に、軽便鉄道敷設の工事が始まつたのは、良平の八つの年だつた。」
最後の一文:「塵労に疲れた彼の前には今でもやはりその時のやうに、薄暗い藪や坂のある路が、細細と一すぢ断続してゐる。………」


85.『報恩記』(1922年3月)
最初の一文:「わたしは甚内と云ふものです。」
最後の一文:「どうか不孝は堪忍して下さい、わたしは極道に生まれましたが、兎に角一家の恩だけは返す事が出来たのですから、………」



参考書籍
『芥川龍之介全集』第2巻・第3巻  筑摩全集類聚 筑摩書房 1971年


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文学作品最初と最後の一文 芥川龍之介 16

最初と最後の一文
05 /24 2020
76.『奇遇』(1921年3月)
最初の一文:「編輯者 支那へ旅行するさうですね。」
最後の一文:「編輯者 さやうなら、御機嫌好う。」


77.『往生絵巻』(1921年3月)
最初の一文:「童 やあ、あそこへ妙な法師が来た。」
最後の一文:「南無阿弥陀仏。」


78.『母』(1921年8月)
最初の一文:「部屋の隅に据ゑた姿見には、西洋風に壁を塗つた、しかも日本風の畳がある、―上海特有の旅館の二階が、一部分はつきり映つてゐる。」
最後の一文:「何か人力に及ばないものが、厳然と前へでも塞がつたやうに。」


79.『好色』(1921年9月)
最初の一文:「泰平の時代にふさはしい、優美なきらめき烏帽子の下には、下ぶくれの顔がこちらを見てゐる。」
最後の一文:「その半死の瞳の中には、紫摩金(しまごん)の円光にとりまかれた儘、展然と彼にほほ笑みかけた侍従の姿を浮べながら。………」


80.『藪の中』(1921年12月)
最初の一文:「さやうでございます。」
最後の一文:「おれはそれぎり永久に、中有の闇へ沈んでしまつた。………」



参考書籍
『芥川龍之介全集』第2巻  筑摩全集類聚 筑摩書房 1971年


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文学作品最初と最後の一文 芥川龍之介 15

最初と最後の一文
05 /12 2020
71.『秋山図』(1920年12月)
最初の一文:「「―黄大癡(こうたいち)と云へば、大癡の秋山図をご覧になつた事がありますか?」」
最後の一文:「惲王(うんおう)の両大家は、掌を拊(う)つて一笑した。」


72.『山鴫』(1920年12月)
最初の一文:「千八百八十年五月何日かの日暮れである。」
最後の一文:「「二人の翁は顔を見合せると、云ひ合わせたように哄笑した。」


73.『奇怪な再会』(1920年12月)
最初の一文:「お蓮が本所の横綱に囲はれたのは、明治二十八年の初冬だつた。」
最後の一文:「「僕は犬が死んだのさへ、病気かどうかと疑つてゐるんだ。」」


74.『アグニの神』(1920年12月)
最初の一文:「支那の上海の或町です。」
最後の一文:「遠藤は妙子を抱へた儘、おごそかにかう囁きました。」


75.『妙な話』(1920年12月)
最初の一文:「或冬の夜、私は旧友の村上と一しよに、銀座通りを歩いてゐた。」
最後の一文:「それは丁度三年以前、千枝子が二度までも私と、中央停車場に落ち合ふべき密会の約を破つた上、永久に貞淑な妻でありたいと云ふ、簡単な手紙をよこした訳が、今夜始めてわかつたからであつた。…………」



参考書籍
『芥川龍之介全集』第2巻  筑摩全集類聚 筑摩書房 1971年


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