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私家版西洋哲学史  55.ロラン・バルト

哲学
07 /13 2021
55.ロラン・バルト

Roland Barthes
生没年:1915〜1980

出生地:フランス  活動地:フランス


キーワード
・テクスト
・エクリチュール



哲学史的意義
・ヌーベル・クリティックの代表的存在



活動内容
・芸術作品は作者の主体として発信されるメッセージであると同時に、解くのは読者であるとして、芸術作品に対してこれまで受動的なイメージしかなかった受信者の側の創造的な側面を強調し、読み手が「作者の意図」をこえて物語を読みうることを主張。




備考
・主な著作は『零度のエクリチュール』『エッセ・クリティック』『S/Z』『彼自身によるロラン・バルト』

・『表徴の帝国』では日本について、意味の欠如を伴う記号が存在すると論じた(女形、隈取、すきやき、皇居)。




参考文献
①『ソフィーの世界』 ヨースタイン・ゴルデル著 池田香代子 訳 NHK出版 1995年
②『図説・標準 哲学史』 貫成人 著 新書館 2008年
③『年表で読む哲学・思想小辞典』 ドミニク・フォルシェー著 菊地伸二・杉村靖彦・松田克進訳 白水社 2014年
④『若い読者のための哲学史』 ナイジェル・ウォーバートン著 月沢李歌子訳 すばる舎 2018年
⑤『超訳 哲学者図鑑』 富増章成著 かんき出版 2016年
⑥『武器になる哲学』 山口周 著 KADOKAWA 2018年



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私家版西洋哲学史  54.ジャック・デリダ

哲学
06 /30 2021
54. ジャック・デリダ

Jacques Derrida
生没年:1930〜2004

出生地:フランス  活動地:フランス


キーワード
・脱構築
・差延(différance)



哲学史的意義
・ポストモダンの代表的人物



活動内容
・階層的な二項対立を崩していく手法を「脱構築」と呼び、二項対立をメインとしたこれまでの哲学に対し、新たな哲学の可能性を目指した。

・脱構築の基本概念として「差延」という語を作り、自己は自己同一的な自己自身ではなく,すでに自己と隔たり遅延があるという意味を持たせた。



備考
・主な著作は『グラマトロジーについて』『エクリチュールと差異』『声と現象』など。

・脱構築の概念は哲学のみではなく、文学、建築、演劇など多方面に影響を与えた。




参考文献
①『ソフィーの世界』 ヨースタイン・ゴルデル著 池田香代子 訳 NHK出版 1995年
②『図説・標準 哲学史』 貫成人 著 新書館 2008年
③『年表で読む哲学・思想小辞典』 ドミニク・フォルシェー著 菊地伸二・杉村靖彦・松田克進訳 白水社 2014年
④『若い読者のための哲学史』 ナイジェル・ウォーバートン著 月沢李歌子訳 すばる舎 2018年
⑤『超訳 哲学者図鑑』 富増章成著 かんき出版 2016年
⑥『武器になる哲学』 山口周 著 KADOKAWA 2018年



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私家版西洋哲学史  53. ジル・ドゥルーズ

哲学
06 /17 2021
53. ジル・ドゥルーズ  

Gilles Deleuze
生没年:1925〜1995

出生地:フランス  活動地:フランス


キーワード
・差異
・器官なき身体



哲学史的意義
・ポスト構造主義の代表的存在(本人は否定)



活動内容
・身体は有機的存在でありながら、それに抵抗するような「他者」を発見する実体と捉え、それを「器官なき身体」と呼び、その概念を資本主義も含めた社会組織にも援用した。

・数学の微分概念を哲学に転用して、差異の哲学を構築。



備考
・主な著作は『差異と反復』『アンティ・オイディプス』(フェリックス・ガタリとの共著)

・ミシェル・フーコーと親交があり、フーコーの死後フーコー論を著す。

・「器官なき身体」はフランスの詩人アントナン・アルトーが使用した用語。



参考文献
①『ソフィーの世界』 ヨースタイン・ゴルデル著 池田香代子 訳 NHK出版 1995年
②『図説・標準 哲学史』 貫成人 著 新書館 2008年
③『年表で読む哲学・思想小辞典』 ドミニク・フォルシェー著 菊地伸二・杉村靖彦・松田克進訳 白水社 2014年
④『若い読者のための哲学史』 ナイジェル・ウォーバートン著 月沢李歌子訳 すばる舎 2018年
⑤『超訳 哲学者図鑑』 富増章成著 かんき出版 2016年
⑥『武器になる哲学』 山口周 著 KADOKAWA 2018年



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私家版西洋哲学史  52. ミシェル・フーコー

哲学
06 /04 2021
52. ミシェル・フーコー  

Michel Foucault
生没年:1926〜1984

出生地:フランス  活動地:フランス


キーワード
・エピステーメー
・考古学(アーケオロジー)



哲学史的意義
・構造主義、ポストモダンの範疇に入れられるが、本人は否定


活動内容
・思想の歴史学的考察を行い、その方法を「考古学(アルケオロジー)」と呼んだ。

・それぞれの時代の知の枠組みを「エピステーメー」と呼んだ。

・『狂気の歴史』で、17世紀以降「狂気」が理性との関連において歴史的に作られ、精神病に位置付けられるようになったと主張。

・『監獄の誕生』で、近代以降の刑罰のひとつとしての監獄での犯罪者の収容は、それによって犯罪者を常に権力者のまなざしにより監視され、従順な身体であることを強要される存在とするものとし、さらに社会における一般的な組織である軍隊、学校、工場、病院は、規則を内面化した従順な身体を造り出す装置として同一の原理に基づいていることを指摘。



備考
・主な著作は『狂気の歴史』『言葉と物』『知の考古学』『監獄の誕生』

・ハイデガー、ニーチェの影響を受ける



参考文献
①『ソフィーの世界』 ヨースタイン・ゴルデル著 池田香代子 訳 NHK出版 1995年
②『図説・標準 哲学史』 貫成人 著 新書館 2008年
③『年表で読む哲学・思想小辞典』 ドミニク・フォルシェー著 菊地伸二・杉村靖彦・松田克進訳 白水社 2014年
④『若い読者のための哲学史』 ナイジェル・ウォーバートン著 月沢李歌子訳 すばる舎 2018年
⑤『超訳 哲学者図鑑』 富増章成著 かんき出版 2016年
⑥『武器になる哲学』 山口周 著 KADOKAWA 2018年



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私家版西洋哲学史  51.メルロ・ポンティ

哲学
05 /22 2021
51. メルロ・ポンティ  

Maurice Merleau-Ponty
生没年:1908〜1961

出生地:フランス  活動地:フランス


キーワード
・両義性
・身体性
・知覚



哲学史的意義
・超越論的観念論としての現象学を展開


活動内容
・身体は知覚の次元からとらえれば「主体と客体の相互遷移」がなされ両義的なものであり、精神と身体は切り離せないと考えた。



備考
・主な著作は『行動の構造』『知覚の現象学』

・フッサールの後期思想の影響を受ける。

・サルトルとともに雑誌『現代』を創刊。





参考文献
①『ソフィーの世界』 ヨースタイン・ゴルデル著 池田香代子 訳 NHK出版 1995年
②『図説・標準 哲学史』 貫成人 著 新書館 2008年
③『年表で読む哲学・思想小辞典』 ドミニク・フォルシェー著 菊地伸二・杉村靖彦・松田克進訳 白水社 2014年
④『若い読者のための哲学史』 ナイジェル・ウォーバートン著 月沢李歌子訳 すばる舎 2018年
⑤『超訳 哲学者図鑑』 富増章成著 かんき出版 2016年
⑥『武器になる哲学』 山口周 著 KADOKAWA 2018年



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Radiology2003

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