金子みすゞ私的鑑賞 140. 祇園社
金子みすゞ
祇園社
はらはら
松の葉が落ちる、
お宮の秋は
さみしいな。
のぞきの唄よ
瓦斯(ガス)の灯(ひ)よ、
赤い帯した
肉桂よ。
いまは
こはれた氷屋(こほりや)に、
さらさら
秋風ふくばかり。
『金子みすゞ全集』 Ⅲ.さみしい王女 p 89
3連12行
4 8、7 5。 7 5、7 5。 3 9、4 9。
仙崎の景色を歌った「仙崎八景」と題する8篇の詩の一つです。
仙崎の人からは「祇園社」と呼ばれ親しまれている「八阪神社(八坂神社)」の秋を歌っています。
毎年7月に行われる祭りの賑わいと対比された秋のもの寂しさが強調されています。
第2連の「のぞきの唄」「瓦斯の灯」「肉桂」が祭りの情景を代表しています。
「のぞきの唄」は「のぞきからくり」というお祭りの時の見せ物の際に歌われる歌、「瓦斯の灯」は夜店のアセチレンガスの照明、「肉桂」は出店で売られていたであろうニッキのようですが、どれも現代の祭りではお目にかかれないものになっています。
祭りの時には客の列ができたであろう氷屋の店の構えも朽ち果てて秋の寂しさを増幅させます。
みすゞさんにとって祭りと氷屋はセットのようで、「夏越(なごし)まつり」「まつりの頃」の詩にも「氷屋」が登場します。
八阪神社の鳥居の扁額は「八坂」で拝殿の扁額は「八阪」と書かれているということです。
名詞: 松、 葉、 お宮、 秋、 のぞき、 唄、 瓦斯、 灯、 帯、 肉桂、 いま、 氷屋、 秋風
形容詞: さみしい、 赤い
動詞: 落ちる、 こはれる、 ふく
通算登場回数
今回登場
赤(赤い、あかい):20作目
今回登場なし
(お)空(夕ぞら、青空、夜ぞら、夕やけ空):34作目
(お)海(外海内海、大海):27作目
母さん(お母さま、母さま、かあさん、かあさま):21作目
青(青い、青む):20作目
白(白い、しろい、眞白な):16作目
(お)舟・小舟・船・帆かけ舟:15作目
(お)花:14作目
雲(雲間):12作目
お月さん(お月さま、月、月夜):11作目
黒(黒い、くろい):9作目
(お)星(さま):8作目
雪(雪の日):8作目
波:7作目
(お)魚(さかな):6作目(タイトルのみ1作)
お祖母さま(樣):5作目
みどり(こみどり):5作目
(お)父さま(父さん):4作目
石ころ(石):3作目
紅い:2作目
紺:2作目
紫(むらさき):2作目
さくら(山ざくら):2作目
藍いろ:1作目
金:1作目
参考書籍
『新装版 金子みすゞ全集Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ』 JULA出版局 1984年
『童謡詩人金子みすゞの生涯』 矢崎節夫 著 JULA出版局 1993年
『別冊太陽 生誕100年記念 金子みすゞ』 平凡社 2003年
『没後80年 金子みすゞ ~みんなちがって、みんないい。』 矢崎節夫 監修 JULA出版局 2010年
『金子みすゞ 魂の詩人』 増補新版 KAWADE夢ムック 文藝別冊 河出書房新社 2011年
『永遠の詩1 金子みすゞ』 矢崎説夫 選・鑑賞 小学館eBooks 2012年
『金子みすゞ作品鑑賞事典』 詩と詩論研究会編 勉誠出版 2014年
本日もご訪問いただきありがとうございました。

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瓦斯(ガス)の灯(ひ)よ、
赤い帯した
肉桂よ。
いまは
こはれた氷屋(こほりや)に、
さらさら
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『金子みすゞ全集』 Ⅲ.さみしい王女 p 89
3連12行
4 8、7 5。 7 5、7 5。 3 9、4 9。
仙崎の景色を歌った「仙崎八景」と題する8篇の詩の一つです。
仙崎の人からは「祇園社」と呼ばれ親しまれている「八阪神社(八坂神社)」の秋を歌っています。
毎年7月に行われる祭りの賑わいと対比された秋のもの寂しさが強調されています。
第2連の「のぞきの唄」「瓦斯の灯」「肉桂」が祭りの情景を代表しています。
「のぞきの唄」は「のぞきからくり」というお祭りの時の見せ物の際に歌われる歌、「瓦斯の灯」は夜店のアセチレンガスの照明、「肉桂」は出店で売られていたであろうニッキのようですが、どれも現代の祭りではお目にかかれないものになっています。
祭りの時には客の列ができたであろう氷屋の店の構えも朽ち果てて秋の寂しさを増幅させます。
みすゞさんにとって祭りと氷屋はセットのようで、「夏越(なごし)まつり」「まつりの頃」の詩にも「氷屋」が登場します。
八阪神社の鳥居の扁額は「八坂」で拝殿の扁額は「八阪」と書かれているということです。
名詞: 松、 葉、 お宮、 秋、 のぞき、 唄、 瓦斯、 灯、 帯、 肉桂、 いま、 氷屋、 秋風
形容詞: さみしい、 赤い
動詞: 落ちる、 こはれる、 ふく
通算登場回数
今回登場
赤(赤い、あかい):20作目
今回登場なし
(お)空(夕ぞら、青空、夜ぞら、夕やけ空):34作目
(お)海(外海内海、大海):27作目
母さん(お母さま、母さま、かあさん、かあさま):21作目
青(青い、青む):20作目
白(白い、しろい、眞白な):16作目
(お)舟・小舟・船・帆かけ舟:15作目
(お)花:14作目
雲(雲間):12作目
お月さん(お月さま、月、月夜):11作目
黒(黒い、くろい):9作目
(お)星(さま):8作目
雪(雪の日):8作目
波:7作目
(お)魚(さかな):6作目(タイトルのみ1作)
お祖母さま(樣):5作目
みどり(こみどり):5作目
(お)父さま(父さん):4作目
石ころ(石):3作目
紅い:2作目
紺:2作目
紫(むらさき):2作目
さくら(山ざくら):2作目
藍いろ:1作目
金:1作目
参考書籍
『新装版 金子みすゞ全集Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ』 JULA出版局 1984年
『童謡詩人金子みすゞの生涯』 矢崎節夫 著 JULA出版局 1993年
『別冊太陽 生誕100年記念 金子みすゞ』 平凡社 2003年
『没後80年 金子みすゞ ~みんなちがって、みんないい。』 矢崎節夫 監修 JULA出版局 2010年
『金子みすゞ 魂の詩人』 増補新版 KAWADE夢ムック 文藝別冊 河出書房新社 2011年
『永遠の詩1 金子みすゞ』 矢崎説夫 選・鑑賞 小学館eBooks 2012年
『金子みすゞ作品鑑賞事典』 詩と詩論研究会編 勉誠出版 2014年
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